高野房太郎には、12葉の写真が残っています。早くから転々流浪の生活をおくり、若くして世を去ったことを考えれば、よく残ったものです。おそらく、それだけ岩三郎が兄のことを思い、大事に保存したからでしょう。
どの写真も、なかなかにハンサムです。それに、北京を去るときと青島で家族と再会した際の写真をのぞき、どれひとつ同じ服を着ていません。小学生時代から当時の子どもには稀な洋服姿で、どの写真を見ても、房太郎がなかなかお洒落だったことがうかがえます。なにしろ、日本雑貨店を開店したときには、借金をしてまで、40ドルもする服を仕立てているのです。
画像をクリックすれば、大きい写真が別窓で出ます。順序は、左から右へ、上から下へと撮影時期に応じて並べました。ただし、月日まで明記されているもの以外、撮影時期などは推定によります。
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