高野房太郎より高野岩三郎宛書簡(1891年2月2日付)
高野岩三郎 殿
二月二日夜 房太郎
前略然者今便ニテ別紙ノ通リ一月分送金
仕候間御入手下度候大ニ延引之段ハ平ニ後海恕
ヲ願フ
偖統計年鑑ハ矢張リ先便ニテ着致シ居リタ
ル者ト見ヘ一週間計リ前ニ郵便局ヨリ通知有之
正ニ請取申候学事ニイソガワシク未タ熟読不致
候故所望之件有之哉否哉不相分候乍併
先般取調相願ヒタル件ハ是ニ関係ナク
御取運相願度候
顕ハシ居リ候
過日電報ニテ国会議院焼失ノ由承知
致候如何ナル訳ニヤ次便ノ着ヲ待居候
不取敢右申上度候 匆々
尚山田種次郎氏死去ノ由別段弔状ハ
不差出候得共米国ヨリモ悔申来リタリト
御伝置被下度候
為替取組ノ節誤ツテ五十六番地トセリ困難ナカラ
ン事ヲ望ム
日本本郷区駒込千駄木林町五十六番地 高野岩三郎宛。 10ドルの国際郵便小為替同封。
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